071025 フランスやパリ [随想]

 身を削った更新をしますよ。

 手元に、小学1年生のころの文集があります。巻頭コンテンツは 「大きくなったら、なにになりたい?」 という質問に、クラス全員が自画像入りで答えるというもの。僕の回答は、この写真のとおり (赤線部) 。


 「大きくなったらフランスやパリにいきたいなあ」

 「フランス」 と 「パリ」 が別モノだと思っているオロカさ。このころからパリに対する憧れがあったのだな、という感慨も彼方に吹っ飛びます。

 次に着目すべきは、僕の回答の浮きっぷりです。他のクラスメイトの回答を抜粋してみましょう。

 「たいいくのせんせいになりたいなあ」
 「学校の先生になりたいなあ」
 「パイロットになりたいなあ」
 「サッカーせんしゅになりたいなあ」
 「おはなやさんになりたいなあ」
 「たくしのうんてんしゅになりたいなあ」
 「ようちえんの先生になりたいなあ」
 「バスのうんてんしゅになりたいなあ」

 みんな、ちゃんと質問の趣旨にのっとって 「なりたい職業」 を書いています。目先の願望に走って 「したいこと」 を書いているのは僕だけじゃないかなんてこった。

 2年くだって、小学3年生のころの文集もあります。同様に 「大きくなったら」 という質問があり、さすが3年生、クラスメイトのみんなそれぞれ漢字が増えて、文章にも成長のあとが見られます。僕はどうでしょうか。


 「世界の国々を見てまわりたいです。それは、いろいろな国の様子を知りたいです。」

 「フランス」 から 「世界の国々」 へ。願望だけがスケールアップしています。文章は破綻しているし誤字もある。ついでに言えば、2番目の回答とイラスト。 「三等」 なのにゴールテープを切っているのはこれいかに。

 

 ふり返ってみて、判明しました。具体的な目標を掲げるのが苦手なのは、いまに始まったことじゃないみたい。あと、子どものころにこんな穴だらけの文章を書いていても編集の仕事はできる。これからも夢見心地で漠然と生きていくことになりそうです。


 小1の文集に寄せたこの自画像のメリハリのなさは、いいセンいってると思います。

参考資料
『1年のおもいで』 昭和60.3 M小学校
『3年の思いで』 昭和62.3 M小学校

comments

comment form
comment form

Recent Entries

Search


Category Archives