061204 47分 [日常]

 出張や帰省で、東海道新幹線をしょっちゅう利用します。この金曜から土曜にかけての京都出張でも利用しました。

 東海道新幹線での見どころは、なんといっても富士山です。10年前、大学受験で東京に出てきたときも、予想外に大きく見えたその姿に圧倒されたものです。

 しかし、興奮も最初のうちだけ。 「車窓から眺める富士山」 はいつからか特別のものではなくなり、最近では通過にすら気づかず居眠りしてるか本を読んでいるかということも多くなってきました。

 「これではいかん」 ――とくに理由もなくそう思った僕は、今年7月、前の会社での名古屋出張時に、確認してみました。何を? 「はたして富士山は、東京出発から何分で姿を現すのか」 を、です。

 47分。

 富士山を確認した時刻から東京発の時刻を差し引くと、この数字になりました。 「のぞみ」 か 「ひかり」 か? あるいは品川駅には停まるのか? など、条件によって若干の誤差は出るでしょうが、世界に冠たる新幹線のダイヤグラムはこの上もなく正確でしょうから、この数字さえおぼえておけば、少なくとも下りの新幹線で富士山を見逃すことはなくなるはずです。僕は携帯電話のテキストメモ機能に 「47分」 とだけ文書を入力し、保存しました。他人からすれば意味不明なテキストファイルがいっちょできあがりです。

 そして今回の京都出張です。座席は富士山側のE席、天気は快晴とあって、条件もそろいました。15時13分発の 「のぞみ」 に乗りましたから、ジャスト16時には富士山を望めるはず!

 ――ここで 「寝過ごしてしまいました」 とか書くとオチがついてよろしいんでしょうが、入社まもない会社での出張という緊張感も手伝ってか、居眠りすることなくその時間を迎えてしまいました。右斜め前方から近づいてくる富士山、右斜め後方へ遠ざかっていく富士山、雪化粧をし、五合目付近にうっすら雲を漂わせている富士山の姿はいずれも壮麗で、堪能しました。周りの乗客も、嘆息したり写真を撮ったり、なんだかそわそわしている。やはり富士山には、日本人の心を揺さぶる何かがあるようです。

 と、言わずもがなのキレイなまとめをしてしまいました。キレイすぎておもしろくもなんともない。 「なんで寝過ごしとかなかったんだ」 と、自分の律儀さが恨めしくもあり、ネタ吸着体質のもろやん夫妻がうらやましくもあり。ともあれもろやん、更新再開おめでとうございます。ぼちぼちやってください。

(まさかのエール風まとめ)

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